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【第4回】物流で感動を演出する
日刊CARGO 2014年1月17日付掲載記事



通販のプロセス全体においては、物流は通販会社のコンセプトや販売ポリシーを消費者に伝えるための“アンカー(最終走者)”に位置づけられる。このため、物流事業者がアウトソーシングを受けるには荷主のポリシーに対する理解が欠かせない。それが物流事業者が通販物流に参入するためのボトルネックになっている。自身も通販事業に携わっていた経験を持つVCLの富計かおり代表取締役(写真)が語る。




【“こだわり”伝えるアンカー】

通販会社に所属していたとき、いつも考えていたことは、お客さまが注文した商品の箱を開けた時にどう感じるか。どうすれば感動してもらえるか。通販は小売りの一業態ではあるが、事業者の商材やブランディングに対する意識が高いという特徴がある。それによってリアル店舗や他の通販事業者との差別化を図っている。

このため、消費者への物流サービスは通販会社にとって自社のコンセプトや販売ポリシーといった“こだわり”を伝えるための顧客との最後の接点と位置づけられ、陸上競技でいえばアンカーの役割を果たす。そうした考えに徹してアマゾンやアパレル通販のスタートトゥデイ(サイト名:ZOZOTOWN)が物流力をコア・コンピタンスに急成長した事例はよく知られている。

物流サービスとは配送のリードタイムばかりではない。主要購買層が女性であれば商品に手書きのメッセージを添えたり、はさみを使わずに商品を取り出せるよう資材メーカーと連携して包装・梱包を設計したり。もちろん、箱のデザインなどにも気を配る。そのために自社で物流センターを運営する通販事業者は少なくないだろう。

ところが物流に対する知見がなく、かえって顧客へのサービスレベルが落ちているケースは多くみられる。あるアパレル通販の物流現場では、物流センター内の業務設計や作業手順の標準化が甘く、商品の欠品や納期遅れ、誤出荷が頻発していた。これに対して本社側は何から改善すればよいかもわからず、「ミスがあっても仕方がない」で済ませる姿勢をとっていた。

別の事例では、注文の変更があった場合に備えて受注後1日たってから物流センターでの出荷作業を始めるという手順を組んでいた。通販のリードタイムは受注の翌日配送が標準になっている。出荷ミスがなくともサービスレベルが水準に満たなければ、顧客離れを起こす大きな要因になる。

反対に、物流に対する徹底的なこだわりによって売り上げが伸びても、物流コストが利益の重荷になっていることもある。理想は自社物流でも倉庫のスペースや出荷量、コストなどを考えると難しいという通販会社は多いだろう。また、通販を始めたくとも物流の構築でとまどう店舗小売業も少なからずある。

そこでプロである物流事業者の出番になってもいいはずだが、通販業界全体でみれば、一般の物流事業者がアウトソーシングを受けているボリュームは一部にとどまるとみられる。大きな要因として、荷主に関する知識不足が挙げられるだろう。

通販のアウトソーシングでは、それぞれの荷主のポリシーや業界の競争環境を理解し、物流サービスの何に重きをおくかを出発点に工程を設計するということがより重要になる。一般に、「3PL(サードパーティ・ロジスティクス)」という用語は物流会社と同義のように使われているが、物流会社には本来の3PLの意義をもう一度考えて荷主との間にある壁を取り払ってもらいたい。

物流事業者の中には荷主との情報共有が十分でなかったり、さらに社内でノウハウを横展開できていないケースも目立つ。通販の商材はさまざまで、そもそも商材の数だけ物流の基本パターンがある。そこで特定の商材に対するノウハウを持つ従業員がおり、実際にそれで仕事を増やしていても、そのノウハウを会社全体で生かし切れていない。このため、荷主がアウトソーシングを検討しようと自社の商材でノウハウを持つとされる物流事業者に関する情報を集めても、実際に現場を任せてみると違ったという話をよく耳にする。

【ネットスーパーに「センター型」】

物流センターのアウトソーシングという観点から今後、需要の伸びる可能性があるのはネットスーパーだろう。ネットスーパーには多くの小売りが参入しているが、現状は店舗の従業員が売り場で商品をピッキングして出荷する「店舗型」が大半を占めている。それが大手の間には他のネット事業や実店舗と販売チャネルを統合する「オムニチャネル」を実現するため、新たに物流センターを設置しようとする動きが出てきた。

物流事業者次第で通販物流はいくらでも開拓できる。一方、通販会社は自社の販売ポリシーを意識しながら物流の全体像を描く必要がある。そうした思いを、書籍「通販物流 ビジネス成功の必要条件」には込めている。(談) (おわり)

【略歴】(ふけい・かおり)中堅物流会社、通販化粧品卸会社、コンサルティング会社を経て現職。関西学院大学卒

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